2011年9月25日日曜日

ロシア 米国の金欠を暴露したプーチン氏が次期大統領へ

ロシアのウラジミール・プーチン首相が、来年3月の大統領選挙に
出馬し、4年ぶりに大統領に返り咲くことが確実になったという。

また現大統領のドミトリー・メドベージェフ氏が、次期首相に就くこ
とも併せて確認されたようだ。
欧米を最重視してきたメドベージェフと、愛国心の強いKGB出身の
プーチンが、これまで通りの政策で政治・経済を引っ張っていくこと
は今後も変わらないと思える。

問題は欧米経済の失速によって、同国経済が向かう方向だ。
ロシアは3年前の金融危機後、G20諸国ではどこの国よりも経済
が悪化してしまった。
株価は不名誉にも上海株式市場より下落。
リーマンショック後の翌年、GDP成長率は前年比-7.8%まで
失速。
この年の鉱工業生産指数伸び率も-9.3%まで墜ちてしまった。

翌2010年の経済成長は+4.0%に回復したが、同国を襲った
水害や森林火災などで、主要農産物の小麦が一気に品薄。
他国へ輸出できない状況に追い込まれた。
これによって農林水産業生産指数は-11.9%。
経済成長率の足を引っ張ったといっても過言ではない。
つまりロシアは、石油やガスといった天然資源と農業で持ってるよ
うなものである。

プーチン氏は今後、5本の指に入る経済大国を目指すと意気揚々
で語っていたが、80年代半ばまでの旧ソビエトは事実上、米国に
次ぐ経済規模を誇っていた。
それがアレヨアレヨという間に落ちぶれ、今では10位をウロウロと
している状態だ。
やはり98年の通貨危機により、ルーブルを大幅に切り下げたこと
が大きかったといえよう。

さて次期大統領に就くことが確実なプーチンであるが、やはり米国
と敵対する姿勢が強いことから、やはり外交姿勢に対して懸念され
ている。
その良い例が5月14日、前IMF総裁のドミニク・ストロスカーン氏が
女性への暴行罪で逮捕されたという事件だ。
筆者も当時思ったのであったが、この出来事は策略に嵌められた
可能性が高い事件として、プーチンがこの秘密を暴いたのだ。

その衝撃的な内容は、米国ケンタッキー州にある金塊保管所で
眠っていたはずのゴールドが、紛失または未確認である事実を
ストロスカーン自身が突き止めてしまったというもの。

その後、彼は逮捕されたというのだ。
この捏造事件をプーチン自身がクレムリンに寄稿したらしい。
さすが元KGB職員である。
現在でも同国諜報機関に捜査の権限が与えられているのだろう。

ちなみにNYの金塊保管室については、一般の人にも見学が許され
ている。
それにしても同州での金塊がすべて売却されていたとしたら、今の
金保有国の順位は違っているはずだろう。
一部報道によれば、米国が保管してある地金はメッキでできており、
表面を薄くゴールドで塗られているだけではないかという噂まで。

まさに金欠に陥っている米国らしい汚いやり方だ。
日本のマスコミもこういったことは一切報道しようとしない。
ロシアだからこそ、やり得た情報公開といっていいだろう。
問題は日本政府や官僚たちが、どこまで事実を把握しているかとい
う点。
公に出すことはないだろうが、これから破綻へと向かう米国をどこま
で引っ張っていけるかどうかだ。
日本はきちんと将来の戦略を見据えていかなけばなるまい。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

2011年9月24日土曜日

スペイン CDSが危険水域へ 不動産市場も最悪水準に

金融危機前まで、スペイン経済を引っ張ってきた不動産市場が同国
の統計開始以来、最悪水準まで落ちてきている。

土地や建物といった住宅の売買件数が、2004年以降で最も少なく
なったというのだ。
今年第2・四半期に行なわれた不動産物件売買件数は90746件。
昨年同時期と比較すると約41%ものダウンという。

また7月の住宅販売も前年同月比34.8%も減。

そして不動産価格自体もここへきて急激に下落し、今年の第2・四半
期は2009年のバブル崩壊時期に次ぐ下落幅。
詳細な部分でいえば、住宅ローン件数は1995年以来の最低値だっ
たという。

一方でユーロ安から輸出が増加し、1月から7月までの貿易赤字が
15.8%も減少。
しかしこれでも貿易黒字まで転換できていない。
あくまで赤字幅が減ったということだけ。
日本が急激な円高でも貿易黒字を維持していると比べて、スペイン
のモノ作りは競争力を含め、非常に乏しいといえる。
不動産と観光業でしか取り柄がないということか。
経済的な問題もあり、同国では夫婦の離婚率が4年ぶりに上昇した
という。

スペインの5年ものCDSスプレッドも上昇してきている。
9月22日には432bpまで上昇。
リーマンショック後の水準の2.5倍近くまで達しているのだ。
ユーロ域内最大の経済大国ドイツの指標を基準に表しているのだが、
ドイツのスプレッドもぐんぐん上がってきていることから、まさに欧州全
体で危機が急拡大している。

いよいよ10月中には、ギリシャが完全な資金不足に陥るらしい。
しかしドイツやフランスも安心はできない。
ギリシャ問題だけでなく、12月には自分たちも年度末決算を迎える
ことになるからだ。
スイスやオランダ、ベルギーも同じ。
とにかく9月いっぱいは、米国の企業決算時期と重なることもあって、
来週も息が抜けない一週間になるだろう。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

2011年9月21日水曜日

米国債7月 香港とルクセンブルク、ドイツなどがやや売却

米国財務省が17日に発表した、7月時点の各国による米国債保有
残高は、2か月連続で減少となりました。
保有額上位から、香港が61億5千万ドル減少。
ロシアが96億ドル、ルクセンブルクも76億ドル売却。
下位ではノルウェーが前月より約2割りも落しています。

米国債バブルの崩壊が、いよいよ間近に迫っているといえます。
米国は企業だけでなく、国家も州政府も地方自治体も、天文学的な
借金を積み重ねています。
もちろん個人負債も例外ではありません。

最新のデータによれば、個人の借金だけで16兆ドルまで膨張。
これは同国のGDPとほぼ同じ規模です。
内訳は住宅ローンが13兆5千億ドル、ショッピングローンが2兆4千
億ドル、クレジットカード負債が7千8百億ドル。
国民一人当たりでは、約5万1千ドルの借金地獄を抱えているとい
う計算です。

また貧困層に支給されるフードスタンプも、7人に1人以上の割合で
使われているという悲惨な実態。
これまで何度か書いてきた通りです。
日本での最低限の生活を保証するための 「生活保護費」 と似ていま
すが、最も支給割合が多いといわれる大阪市でも18人に1人。
いかに向こうの経済状況がヒドイかがわかります。

また欧州危機ですが、いよいよドイツにも波及してきそうです。
同国の5年物CDSスプレッドが、リーマンショック時より高水準に達
しました。
2年物CDSスプレッドも3年ぶりの水準まで到達。

来週はいよいよ(というか、再び)ギリシャ支援の詳細が発表されるそ
うですが、事実上マネーを溝に捨てるようなものです。
IMFは建前上、悪影響を広げることから、交渉中の話を公にしてはい
けないことになっています。
しかし支援とは言っても、決して改善されることがない援助であること
は誰しも解っているため、その場しのぎの手助けであることには変わ
りありません。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

2011年9月19日月曜日

読者の皆様へ

こんにちは。
あっという間の3連休でしたが、いかがお過ごしでしょうか?

個人的な理由から、なかなか投稿する時間が十分取れないでいます。
いつも当ブログを訪れてくださる方、本当にゴメンナサイ。

これからも主なニュースや出来事については投稿していきます。
どうぞ引き続きよろしくお願いします。

2011年9月14日水曜日

9月15日~16日 為替相場に要注意!

米国では年度末決算の真っ最中ということもあり、欧州諸国から資金
の回収を急ピッチで行っています。

今週末は急激な円高に注意してください。
とくに日頃から株取引やFXをやっている方。
為替だけでなく、株価も大きく落ち込むでしょう。

今日14日の日経平均株価は年初来安値を更新しています。
対ポンド以外は、それほど円高になっていないにもかかわらず、株価
が大きく揺れてしまうということは、再び金融恐慌の予知が見受けら
れます。

日本時間の16日は、欧米では現地時間で15日ですから、特に今週
の金曜日は市場の動向に注意する必要があります。
それではまた。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

韓国 5年物CDSスプレッドが2年2ヶ月ぶりの高水準に

国家不渡り危険度を示す韓国のCDSプレミアムが急騰している。

3年前のリーマン・ショック後ほどではないが、ついに9月12日には
5年物が153.56まで上昇。
これは2009年7月20以来の高水準である。

韓国の同年物は8月24日、約1年3ヶ月ぶりの高水準に達した後、
次第に下落し始め、一旦は落ち着いていたかのように見えた。
しかし先週7日から再び上昇に転じ、その後一週間はまさにウナギ
登りで上昇している。

欧州ではギリシャ発の信用危機で、他の同胞諸国同様、韓国国家
危機まで押し寄せているといえよう。
参考までに3年前、日米中に通貨スワップ協定を締結する前の最高
水準が、同年10月27日の691.70。
徐々にではあるが、当時の状況とかなり似てきている。

韓国はこれから正念場のシーズンに入る。
毎年12月は韓国の年度末決算だ。
中国との間で締結している通貨スワップ協定は、今年中に終了する。
もちろん延長の可能性は残されているだろう。
もし予定通り終了した際には、現時点での為替で計算し、全額返済
する必要があるのだ。

もう一つの問題は、その後残った外貨で通貨ウォンを保護することが
できるかどうかにかかってくる。
ウォン安に歯止めがかからないほど外貨が尽きてしまったら、まさに
3年前と同じことを繰り返すハメになるのだ。
韓国は同じ失敗を繰り返す文化を持つのだろうか?

とにかくメンツにこだわる韓国は、再び支援を求めてくるだろう。
IMFのトラウマは決して忘れ去られることはない。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

2011年9月12日月曜日

ギリシャ CDSが3624bpに 今月中にデフォルトか

欧州各国では、ついにギリシャへの支援打ち切りに向けて話し合わ
れている模様だ。
欧州最大の経済大国ドイツはもちろん、オランダの首脳陣も同国へ
の支援をストップさせることを事実上表明。

またIMF、ECB、欧州委員会も同国の支援条件は満たされていな
いということで、審査をストップ。
同国の財政赤字削減目標が達成されるまで、融資は実行できない
ことで合意した。

ギリシャのCDSは9月9日に3624bpまで上昇。
ユーロ圏の仲間でなければ、もうとっくに破綻しているのである。
同国だけの問題なら話は簡単だが、とにかくギリシャのデフォルトは、
スペインやイタリアだけでなく、英国にも影響を及ぼす。
こういった国も早晩、本当にコケルかもしれないのだ。

ユーロ圏国家という特権を持ちながら、その甘い誘惑を引きずって、
国家債務の粉飾を2年前まで意図的に隠していた。
事実を申告せず、ユーロ加盟を果たしたのだ。
3代に渡って同国の首相に君臨してきたパパンドレウ首相や、その
父、祖父の責任は余りにも大き過ぎるといえよう。

同首相は同国北部での演説で、信用回復とユーロ圏にとどまること
を含めた力強い発言をしたが、もうある意味で立場上のアピールで
しかない。
本当にユーロ圏を離脱してしまったら、同国経済は同じタイミングで
デフォルト宣言をするだろう。
政府や役人はそんなことは十分予想できているから、何とか圏内に
踏みとどまろうと躍起になっているのだ。

周辺国の思惑も同様である。
今まで頑張って支援を継続してきたが、もはや限界。
自分たち、つまりドイツやフランスもかなりダメージを受けるだろうが、
このまま何も解決されず、時間だけが経っていっても無意味。
しかもどんどん悪化してく。
つまり精一杯支援してきたが、あとはギリシャ自身で解決を図って
もらいたい・・・という最後の願いを込めて見送るだろう。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

2011年9月11日日曜日

フランス イタリア銀行債権・ギリシャ国債権者としての責務

現在のユーロ圏経済・財政危機は当然、債権者国側にも責任がある。
その代表国といえば、フランスだといえよう。

金融危機までのギリシャ国債最大保有者、そしてイタリア銀行債権
の筆頭国なのである。
今はこういった資金の回収をフランス企業などが、急ピッチで進めら
れている。

イタリアの30年超長期国債の利回りが、ユーロ加盟後の最高水準
に達している。
先月ECBがイタリア国債を購入した直後は、全般的に利回りが低下
していたのだが、ここへきて再び急上昇している。
フランスが一気に回収しているからに他ならない。

そしてギリシャ国債の最大保有国もフランス。
フランスによるギリシャ国債売却により、ギリシャはこれまでに何度
となく危機を迎えている状況。
またタッチの差で保有額の多いドイツも、資金回収を急いでいる。
皮肉であるが、結果的にこういったユーロ圏の大国は、決して返済
されることがない援助をしなければならないという運命だ。
表向きは「融資」であるが、実態は「無償資金援助」といっても過言
ではない。

フランスはユーロ安によって、ドイツほど輸出の恩恵は受けない。
GDPにおける輸出の割合は約3割に上っているが、ほとんどが同じ
ユーロ圏や米国向け。
だから通貨安競争をしている国や地域では、為替による利潤は生ま
れにくいといえる。

また同国は世界一位の外国人観光客の受け入れ大国でもあるが、
世界経済が萎縮してしまえば、訪れる人は一気に減るだろう。
そうなれば店頭に陳列しているブランド品購入額も減っていく。
また世界的な美術館を見学する人も落ちるだろう。
これが直接雇用にも響くのだ。
今年6月には東京で、日本人のフランス観光を促進するセミナーが
開催されていた。

フランスの失業率は1年前からはずっと9.7%で推移していたが、
ここ2カ月間は徐々に悪化してきている。
2011年第2四半期のGDP成長率は前期比0%。
これは前期の+0.9%から大きく減速した。
またフランス政府は先月末、110億ユーロ規模の財政赤字削減対
策の一環として、国内企業や高額所得者からの増税を発表した。
消費が伸び悩む中、経済の活性化はもはや期待できないだろう。

スペインも今月2日、財政赤字と政府債務残高に上限を設ける憲法
改正案を可決した。
無闇な赤字の垂れ流しに、断固とした措置を講じていきたいという
同国政府の危機感が如実に表れている。
しかしこれによって実態経済はますます悪化していく。

ここへきてギリシャのユーロ圏切り離し問題、イタリアのデフォルト説、
ドイツの旧マルク通貨復活説といった話が出てきた。
まさにユーロ圏全体にとって暗い話ばかりであるが、ここは思い切っ
て期限付き・条件付きの切り離しやデフォルトも視野に入れておくの
も手だろう。
格付け会社の一斉見直しも結構だが、実体経済の悪化はもう避けら
れない。
ユーロ安であるが、企業などの海外進出を加速させることも考えて
いく必要もある。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

2011年9月9日金曜日

イタリア全土でゼネストが勃発 ユーロ圏経済危機が深刻

深刻な財政難で、欧州全土でデモやストライキが増えてきている。

英国では去年から大学の授業料値上げによる反対で、大学生による
衝突が起きてしまったし、今年3月には公務員労使主催による25万
人規模のデモがロンドンを中心に実施された。
6月30日にも公務員中心に、約75万人規模ののデモが行われたこ
とは記憶に新しい。
最近では8月上旬、噂か事実か不明だが、地元警察が市民を射殺し
たということで暴動が勃発。

さらにここへきて他のユーロ圏諸国にも余波が飛び火している。
6日(火)はイタリア全土でゼネラル・ストライキが行われた。
大きなデモが予定されていたことで、車の交通渋滞が大都市中心で
起こったらしい。

ローマやミラノ、ナポリ、フィレンツェといった都市では、公共交通機関
が終日麻痺し、ローマのコロッセオでも当日は終日閉館されたという。
ミラノやフィレンツェでも国立美術館が終日閉館。
とくにミラノのスカラ座美術館を予定していた観光客などは、ガックリ
したに違いない。

また今回のイタリアのゼネストはスペインまで影響が及んでいる。
バルセロナやマドリードの空港では、各10便前後がキャンセルにな
ったというもの。
最近では米国でも起こってしまったが、空港で働く航空管制官という
仕事は公的な性格が強く、深い専門知識も要求されることから、比較
的ストライキに結びつきやすいのだ。

為替といった実体経済についても、日本円と比較的同じ方向で値が
動くスイスフランが標的になり、スイス経済全体に危機が拡大してい
る。
8月は対円で107円台まで上昇したフランだが、同国当局が無制限
介入を決めたことで急落。
しかも時期的にややフラン安に落ち付いていた頃である。
同国政府がここへきて思い切った措置を講じた理由は、今月中に起
こる金融恐慌を予想していたからに他ならない。

またスイスは76年間守ってきた銀行機密についても、崩壊の危機に
立たされている最中だ。
とくにUBSは政府からこれまで、660億フラン(5兆3千億円)もの
公的資金を注入してもらっている。
先日のブログにも書いたのだが、同国の外貨が去年急減したのは、
こういった銀行に資金を使ったからだろう。
世界中の高額所得者が脱税のため、スイスの銀行を利用しているこ
とに、他にドイツやフランスなどからも非難が強まっている。

UBSは今年2月、世界中の指導者や大金持ちなど、約330人分の
顧客開示をすると発表した。
だが米国はその程度では少なすぎると突っぱね、5万2000人分を
開示せよと要求してきたのだ。
遺族をはじめとした相続人に対しても、開示を突き付けた恰好だ。
だが要求通り情報開示すれば、預金者から法的手段も予想される。

スイスは実体経済だけでなく、金融、さらにそのシステムにも危機を
迎えているといって良いだろう。
八方塞がりとはまさにこのことだ。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

2011年9月6日火曜日

ギリシャ 2年・5年・10年国債利回り 再び最高値を更新

9月2日のギリシャ10年債国債の利回りが、再び最高水準になった。
終値は18.282%。
7月18日と8月25日の利回りをアッサリ超えてしまった。
また2年債短期国債も47.2%。

そして週明けも更新し続け、10年債は50%超。
2年債はもちろん、5年中期国債も最高値にのし上がった。
再び大きな危機を迎えそうである。

以前にも投稿したが、ギリシャの国債償還は毎年6月の年度末決算
時、150億ユーロ規模の返済が、少なくとも2015年まで訪れること
になっている。
欧州の悪夢はまだまだ当分続くといえるだろう。

ギリシャの話題はもう沢山だ・・・、と思う人がいるかもしれない。
私もこれまで何度、同国の情勢を書いたことか。
ギリシャ危機が結果的に欧州諸国全体に連鎖反応をもたらすことも
あり、大国まで影響が飛散してしまうのが主な理由。
まさに良くも悪くもユーロ圏は一蓮托生である。

為替についても先週末からユーロが大きく売られている。
しかしドルはといえば、対円でそれほど動いていない。
やはりドルと反対に値が動くユーロが下落しているから、ドルが下げ
渋っているということだろう。

今はドル暴落の前兆、つまり嵐の前の静けさである。
とくに来週の為替相場はぜひ気をつけていただきたい。
大型金融機関の破綻か、もしくは国営化のニュースが飛び込んでき
そうだ。
為替から実体経済へ。。。 心配事は尽きない。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者