アラブ首長国連邦(UAE)を構成するドバイは、巨大なヤシの木の
形をした人工島パーム・デイラを造る計画を立てていた。
根もとの部分だけ計画通りに埋め立てられたが、そこから先の工事
は、昨年のリーマンショックが襲い、現在も中断したままになって
いる。
人工島の建設主は、ドバイの政府系不動産ナキールだ。
ドバイワールドの傘下にあり、ヤシの木や世界地図を模倣した人工
島を相次いで造り上げてきた。
世界最高の地上800メートル超の高層ビル 「ブルジュ・ドバイ」
を建設していたエマールと並び称する、地元の主役企業である。
しかしドバイ首長国は11月25日に、ドバイワールドとナキール
の債務返済を繰り延べるよう、債権者である金融機関に通告。
来年の5月まで、半年間返済を猶予して欲しいものだった。
これが一気に世界中に駆け巡った。リーマンショック以来の唐突な
ものであった。
本来なら貸し倒れの心配がないはずの相手だった。
HSBCをはじめとした欧州の銀行は、ドバイ全体の債務残高であ
る800億ドルのうち、ドバイワールド向けに590億ドルを貸し
つけていたという。
信用力のある融資先が一方的に返済猶予を宣言し、世界経済は一時
的な大混乱に陥った。いわゆるドバイショックである。
その後すぐ、欧米の格付け会社は一斉にドバイの民間銀行や政府系
企業を格下げ、今回の返済猶予を
“債務不履行(デフォルト)とみなす” とコメントした。
この事態によって投資家たちは巨額の不良債権の発生を予期し、
欧州銀行株はさらに売られ、それが世界の株式市場や為替相場に
波及していった。
★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者
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