2010年10月4日月曜日

アイルランド経済・金融・財政危機 対外債務急増で、第2幕突入

アイルランドが相当ヤバくなってきた。

同国政府は9月30日、国有化したアングロ・アイリッシュ・バンク
に、最大113億ユーロの公的資金が必要との見通しを発表した。
既に同政府は同銀行に約230億ユーロの公的資金を投入済みだ
が、ここにきて更に不良資産が急増してきたことから、支援額は最
大で343億ユーロにも膨らむという。
大手のアライド・アイリッシュ・バンクも公的資金の追加投入を迫ら
れており、国有化される見通しだ。

不動産バブルと海外からの投資で成り立ってきたアイルランド。
しかしその基盤は脆弱そのものだった。
日本が20年前に味わった不動産バブルと、その後起きた崩壊と似
たようなものと思えるが、それを補うほどの経済的な基礎は持ち合
わせていない。

日本の場合、世界的なモノ作り国家として成り立っていた。
不動産業や銀行には長年痛みを伴っていたが、モノ作りにおいては、
バブル崩壊後も堂々と突っ走ってきた。
こういった土台がアイルランドやギリシャ、ポルトガルをはじめとした
国や東欧諸国にはないのである。
この辺が日本と違う点であり、さらに言えば日本以上に深刻化する
ということだ。

アイルランドは政府負債は比較的少ない。
フランスやイタリアといった大国と同じか、やや少ないくらいだ。
しかし英国と同じく、民間銀行の対外負債が巨大な点が特徴的。
先のブログでも紹介したが、総合的な対外負債がGDP比で8倍に
も上っている。
短期負債よりも長期負債が多い為、ここへきてやっとリスクが顕著
になってきた具合だ。
その長期負債だけでGDP比で5倍(500%)にも達している。
危険水域を遥かに超えており、早かれ遅かれ、ギリシャやアイスラ
ンドの二の舞になることは確実である。

先日のブログで、ギリシャの次はアイルランド。
その次はスペインやポルトガルではなく、英国だと記載した。
世界から配信されるデータを見る限り、こういった方程式が成立し
そうだ。
英国は主要通貨ポンドを持っている国だが、金融機関の対外負債
の大きさや、危険なPIIGS諸国に巨額なマネーを貸し付けているこ
とからみても、デフォルト宣言はそう遠くない時期に来る。
世界3位の米国債保有額や、莫大な金(ゴールド)資産を持っている
が、これもちょっとした延命措置で使われるだけだろう。

ユーロ通貨でない英国が、PIIGS諸国と一蓮托生であるというのは、
皮肉な話ではあるが、避けられない事実でもある。
さらに言えば、ドバイに対しても同じである。
唯一の政策は不動産バブルの復活であるが、今後も一向に回復し
ない現状では望みは薄い。
金融危機の再度の訪れは、石油といった資源価格も下落する。
となれば、ますます米ドルの価値も墜ちていくことになる。

欧州経済の復活は向こう15年間はない。
仮に革新的な技術が発明され、世界経済の潮流が逆回転するほど
の大展開が起きたとしても、最低10年間は不景気が続き、明るい
兆しは出てこないと思える。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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